「参ったな・・・」と思いながら店の前のベンチに座ろうとしたら、
同時におしりを降ろす感じになって妙に面白いなと内心思いました。
そしたらあんちゃんが「いやぁ、参りましたね・・・」とにこやかに話し掛けてきて、
意外だなぁ・・・と思いつつ、「そうですね、でも家はバイクですぐなんですけどね」と言うと、
「そうなんですか、僕の家は反対側のすぐなんですよ」
「そうですか、まぁでもちょっと待てば小降りになりますよね」
「そうですよね、今出たらバカみたいですよね、ハハハ」といった会話をしました。
2分ほど待ってすぐに小降りになったので、僕が「じゃ、この隙に帰ります」と言うと
「それじゃ、どうも!」って感じでその場面は終わりました。
なんてことはない話なんですが、「そう言えばたまたま隣りあった人に自分から話し掛けるなんて、しばらくないなぁ・・・」って、ふと思いました。
「しばらくない」というか、多分これまでの人生で一度もない(笑)
横断歩道を渡ろうとしているご老人に、「荷物を持ちましょうか」とか「おんぶして渡りましょうか」なんて一度も言ったことがない(笑)
そういえば、昔バイクで走っていたら、前を走っている車のガソリンのフタがパカパカ空いていたので、
信号待ちの時に隣に行って「ガソリン入れるフタ空いてますよ」と、教えてあげました。
運転していたのは若い女性でしたが、無表情でうなずくのみでした。
突然運転席側の隣にバイクが来て男から話し掛けてきたので驚いたのか、「フタは空いてるけど給油キャップは閉まってるから漏れないよ」と思ったのかはわかりません(笑)
ガソリンのフタと言えば、一か月ほど前ガソリンスタンドで給油していたら、隣に来て車を停めたご婦人がやけにそわそわして挙動不審で、
その内こちらを見つめて近づいてくるので「怖!」って思い目を合わせなかったんですが、ますます近付いてきたのでそちらを見ると、
「あのぉ~すみません、ガソリンのフタを空けたいんですけど・・・」と、言ってきました。
僕はホッとして、運転席横のレバーを引きました。カチャっと音がして空きました。秒で終わりました(笑)
ご婦人は大層感謝の意を示しておいででしたが、こちらの労力と感謝量のバランスがおかしいと思いました(笑)
この後思ったのが、最初に「おかしな人だ、怖!」じゃなくて、「どうしたんだろう、何かお困りなのかな?」ってなんで思わないのかな、
俺って知らない間に心が薄汚れてしまったのかな・・・てことです(笑)
「袖すり合うも他生の縁」という言葉もありますし、もうちょっと気軽に損得なしに周りの人達とコミニュケーションを築けられれば、
世の中が円満になっていくんだろうなぁ・・・って少し思いました。
ラーメン屋のベンチに座りながら(笑)